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総合商社・日記=総合商社の三菱商事/三井物産/伊藤忠商事/住友商事/丸紅/豊田通商/双日の研究=

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2006年 04月 23日

商社の総合化プロセスとその成果

総合商社は日本の経済成長とともに発展を遂げ、特に高度成長期を経て現在の九大商社体制が整った後は、ほぼ一貫して売上規模の拡大と活動の多様化を進めてきた。しかし、それから約20年を経て、近年総合商社の売上高が停滞し、収益率も低下している。

本研究では、商社が総合化した結果、収益構造がどのように推移したか、また現在の業績低迷の要因はどこにあるのかを分析する。

具体的には、商社の総合化が進められた過程、その結果としての現在の業績、機能を専門商社との比較を含めて調べ、何が業績悪化につながっているのかを分析した。また、総合商社の新事業展開の現状を調べ、それが収益率の向上につながっていないのはなぜかを考察した。

その結果、総合商社の取引きが依然として高度成長期以降衰退している重化学工業、素材産業中心で、その売上高に占める比率が上昇し続けているのに対し、収益率は低下傾向にあること、即ちサービスの高付加価値化を目指しながらも全体としては“薄利多売”の傾向を強めていることが分かった。そしてその様な収益構造を変革するためには、国内に於ける新事業の開拓と、海外の成長経済圏に於ける商社業務展開の強化を進めるべきであると提言した。

濱崎百合子1993
 

by shosha-man | 2006-04-23 17:12 | 商社業界


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