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2006年 08月 04日

ベトナムでのケミカル用途水酸化アルミニウム工場建設で事業性調査を開始

~年間55万トンを生産するアジア最大規模のケミカル用途水酸化アルミニウムプロジェクト~

日本軽金属株式会社と双日株式会社は、ベトナム化学公団(VINACHEM、本社:ハノイ)と傘下の100%子会社であるサウスベーシックケミカル社(SBC、本社:ホーチミン)と共同で、アジア最大規模となるケミカル用途水酸化アルミニウム工場の建設について事業性調査を開始します。プロジェクト推進に関するベトナム首相府の承認が得られ次第、原料となるボーキサイトの産地であるベトナム南部のラムドン省で工場建設に向けての取組みに着手します。

4社では、2008年までに、ボーキサイト鉱区の探査により最終的な工場建設地を選定し、建設を開始することを計画しています。新工場の水酸化アルミニウムの生産能力は年間約55万トン、プロジェクトの総事業費は約400億円の見込みです。資金調達は、ベトナムのカントリー・リスクも踏まえ、国際協力銀行の資源金融を中心とする予定です。

日本軽金属は、水処理材、無リン洗剤用ビルダーや人工大理石、難燃剤などの原料向けの水酸化アルミニウム生産でアジア最大の生産能力を誇っており、高い技術力を基に、高品質の水酸化アルミニウムの供給を行っています。現在、日本の清水工場で水酸化アルミニウムおよびアルミナを生産していますが、ベトナムの新工場に水酸化アルミニウムの生産拠点を移転する計画です。SBCは、傘下にボーキサイト鉱区を持つ鉱山会社を保有して、水酸化アルミニウムの生産を行っており、共同プロジェクトを通じて、両社のシナジーを発揮していきます。

双日は、ベトナムを注力地域と位置付けており、化学品関連では、肥料の製造・販売やケミカルタンクの運営などを手がけています。今回のプロジェクトでは、ベトナムでのビジネス実績を生かし、プロジェクトファイナンスのアレンジや、エンジニアリングのサポートを行います。また、生産された水酸化アルミニウムの販売について、東南アジア向けだけでなく、全世界でのマーケティングに取り組んでいきます。

ベトナムはボーキサイトの埋蔵量が世界第3位で、労働力も豊富なことから、ボーキサイトの産地として注目を集めています。ベトナム政府も国内のボーキサイト開発、活用に支援を表明しています。日本軽金属と双日は、水酸化アルミニウム生産で実績のあるVINACHEM、SBCと共同で工場を建設することにより、良質な水酸化アルミニウムの継続的な安定供給を実現していきます。

by shosha-man | 2006-08-04 20:20 | 双日


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