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2006年 05月 28日

サハリン1の日本向けガス600万トン、中国が獲得

日本が開発に参加しているロシア・サハリン沖の資源開発事業「サハリン1」で、事業を主導する国際石油資本(メジャー)の米エクソンモービルが、産出される天然ガスの全量を中国に輸出する仮契約を中国側と結んだことが20日、明らかになった。

正式契約が結ばれれば、日本は産出された天然ガスを輸入できなくなる。イラン・アザデガン油田の石油開発や「サハリン2」に続き、サハリン1でも資源確保につまずくことで、日本のエネルギー戦略は大幅な見直しを迫られることになる。サハリン1は日、米、ロシア、インドが権益を持っているが、天然ガスの輸出先についてはエクソンが事実上の決定権を握っている。関係者によると、エクソンは今月、中国の国営石油会社「中国石油天然ガス集団公司(CNPC)」と仮契約を結び、産出天然ガスのうち、ロシアの取り分を除く約600万トン(液化天然ガス換算)のすべてがパイプラインで中国に輸出されることになったという。
(読売新聞) - 10月21日

by shosha-man | 2006-05-28 18:49 | その他・関連事項
2006年 05月 27日

なぜ大手総合商社はいすゞに群がるのか

(2006/07/28)

双日など総合商社3社が、いすゞ優先株を取得。これにより、実質的に商社5社がいすゞに出資する異例の体制となる。米ゼネラル・モーターズ(GM)と日産自動車の日米をまたぐ、大型提携の行方に世間の耳目が集まっている。だがほかにも、戦略的パートナーを求めてさまよう国内メーカーがある。トラック大手のいすゞ自動車だ。

「いくら何でも、5社が群がるのはいかがなものか」。外資系投資ファンドの幹部は目を丸くする。というのも、双日、丸紅、住友商事の総合商社3社が7月、いすゞが過去に発行した優先株を取得。いすゞにはすでに、三菱商事(出資比率3・7%)と伊藤忠商事(同4・2%)が大株主として名を連ねるため、実に商社5社が、同社へ実質的に出資する異例の展開になっているのだ。

<商社の狙う果実>
そもそものきっかけは、筆頭株主であったGMの経営不振である。

いすゞにとって厄介な経営問題が、上限転換価格54円との破格の条件がつく「第Ⅰ種優先株」。転換開始時期がこの10月に迫る。すべて普通株に転換された場合、発行済み株式数の約33%に相当するため、株価下落リスクをはらんでいる。そこで、優先株のままの保有を期待し、2004年10月ごろからGMに引き受けを要請してきた。が、リストラを加速するGMは今年4月、保有するいすゞ株をすべて売却。優先株引き受けの話は吹き飛んだ。

そして今回、救世主として現れたのが、日本政策投資銀行だ。事業パートナーから出資を募る「いすゞパートナーズ・ファンド」を組成し、第Ⅰ種優先株の一部をUBS証券から取得。双日ら商社3社は他の9社とともに、この投資ファンドを通じて優先株を買い取った。

双日の出資額は時価50億円。双日が取得した優先株を普通株に転換すると、発行済み株式数の1%弱に当たる。丸紅、住友商事の2社は50億円を下回る出資と見られる。このスキームによる、いすゞのメリットは少なくない。第Ⅰ種優先株の一部をまとめて処理でき、しかも取得先は願ってもない相手。双日はロシア、住友商事はインド、丸紅はイランなど海外で協業関係を築いており、優先株のままでの保有を期待できる。出資側の利点も大きい。ファンドを通しているため、個別交渉よりも割安で購入できるという。そのうえ、いすゞとの事業拡大を狙える。

商社には、いすゞとのビジネスが「おいしい果実」と映る。実際、いすゞには提携による成功例がある。タイでの三菱商事との協業関係だ。三菱商事は現地で、車両組み立てから、輸出、販売金融までの機能を担う。三菱商事の輸入、販売タイ法人の利益は年間100億円に及ぶ。

とはいえ、いすゞには経営課題が残る。極度の販売不振から、02年度に純利益が約1443億円の赤字にまで落ち込んだが、排ガス規制特需を取り込み業績は回復。05年度は純利益約589億円を計上した。が、トラックの国内需要は06年度後半から減少するとの見方が多い。収益柱の国内販売が下降線をたどれば、海外事業への投資もままならない。商社の思惑どおりに進むとは限らないということだ。

第Ⅰ種優先株は約1億3000万株分を金融機関が保有したまま(普通株に転換した場合の株数)。2010年以降に転換が開始される第Ⅲ種(額面価格200億円)、第Ⅳ種優先株(額面価格200億円)も残る。出資比率引き上げを狙い、これらの一部を、商社5社のどこかが引き受ける可能性はあるだろう。

「いすゞは独立の経営を目指したい」。同社の井田義則社長はこう公言している。ただ実態は、複数の総合商社を戦略的パートナーとして据える体制に移行しつつある。世界規模での競争が激化する中、“船頭多き”体制で生き残れるのかが問われる。(『週刊東洋経済』7月29日号より)(書き手:梅咲恵司)

by shosha-man | 2006-05-27 13:13 | 商社業界
2006年 05月 26日

インドへの道 商社の挑戦(9)

2006年9月1日  東光商事/高感度品開発で倍増めざす

東光商事は1970年代から中国と並行する形で、インドでのアパレル製品のOEM(相手先ブランドによる生産)を続けてきた。2000年に現地事務所を開設し、現在ではデリー、ムンバイ、ジャイプール、チェンナイなどの地域で20カ所の協力縫製工場を持つ。

日本のファッション衣料市場に輸入されるミセス向け綿素材の先染め製品などのインド生産品は、一般消費者の中に独特の風合いを好む固定ファンをつかんでいる。そのため品質面でのムラなど短所を理解し、毎年一定量の発注を繰り返すアパレルメーカーが存在し、確実にビジネスが成り立つ。

近年は欧州高級メゾンがインド品を取り上げるなど世界的なインドブームの流れを背景に「アパレルの欧州テーストを持ったインド品がほしいという要望が急激に増えた」と、インド生産を担当する白井保則国際第6事業部長は指摘する。

同社ではこの動きに対応し、30代半ばまでのキャリア層を対象にした高感度商品を新たに開発、デザインなども含めた企画提案を精力的に進めている。東京、大阪で1年に5回開く「インド製品展示会」でも来場アパレルから予想以上の高評価を得て、新たなインドビジネスの展開に手応えをつかんだ。

同社は「日本向けに慣れた工場では、最新の欧州テーストは出せないし、新しいアイデアも出てこない」(白井事業部長)と毎年積極的に協力工場の開拓を続け、今期も新たに5社で生産を始めた。

欧米向け縫製の長い歴史を持つインドでは、大規模工場ほどロットの大きい米国向けをビジネスの主軸とし、日本向けは受けつけない傾向が強い。しかし、欧州向け中心の工場には、日本向けを歓迎する工場もあり、小ロットの発注にも応える。同社が新規工場を開拓する際に注意するのは「検品キャパ=生産キャパ」の方針で、検品キャパを超える生産を無理に発注せず、生産管理を徹底することだという。

同社はOEMビジネスに占めるインド生産の比率を現在の5~6%から倍増の10%以上にまで高める目標を掲げる。「型にはまらないおもしろいモノ作りができる」とインド生産の魅力を語る白井事業部長。今後のインドビジネス拡大に意欲を見せる。

商社の取り組みを中心にインドビジネスへの対応を9回にわたって見てきた。BRICsの一角として業界を問わず、インドが大きな注目を集める中、繊維業界の対応はまだ「始まったばかり」である。しかし、徐々に確かな形を取り始めた“インドへの道”、その向こうには大きな可能性が広がっている。

ソース:繊維news

by shosha-man | 2006-05-26 13:02 | 商社業界
2006年 05月 25日

インドへの道 商社の挑戦(8)

2006年8月31日 (木曜日)  住金物産/百貨店アパレル向け拡大
 
住金物産のインド縫製は量販店向け主力に、昨年実績で年間10億円(小売価格ベースで60億~70億円)だ。今年度は百貨店アパレルからの受注を拡大し、2割増を達成する計画で、早期に20億~30億円に拡大させる考え。

同社は、欧米向け輸出で実績のある現地の優良企業との連携を積極的に進めている。開発営業室インドチームは現在5人だが、社内各部にインド担当がいるため、合計では7~8人の体制。インドに現地オフィスは設けていないが、現地では専従スタッフ7~8人が管理業務を行っている。

昨年は婦人向けを主力に伸ばした。この結果、全体の7割が婦人、3割が紳士向けだ。量販店向けが全体の8割、高級ゾーンは残り2割。高額品は従来、生地輸出が多かったが、現地縫製を綿中心に増やしており、全体の8割が二次製品輸出になった。

現地有力企業との提携では07春夏物から、インド最大級の縫製企業である「オリエントクラフト」(デリー)ほかと取り組んでいる。オリエントクラフトは全量輸出向けで、年間1500万点を生産する。ニットと布帛の比率は50%ずつ。受注先はGAPやリズ・クレイボーンなど大手の国際的ブランドが並ぶ。日本へは過去に若干輸出したことがあるが、近年は全く行っていなかった。住金物産との連携により日本向けに、シーズン当たり3万~5万点規模からスタートする。

このほかの主要連携先としては、紡績から縫製まで一貫でニット製品を生産するマラル(ムンバイ)、プリント中心のソマーニ(ジャイプール)、シャツアパレルのデビ(チェンナイ)、大手縫製メーカーのガンガ(デリー)、手刺しゅうのアクセサリー・雑貨メーカーであるアナエミカ(同)、アルマーニなど有名ブランド向けに生産しているレザーメーカーのシュープリーム(バンガロール)など。

また、黄金の輝きを放つ「ムガシルク」を中国生産で、07春夏物から展開する。野蚕糸のため、糸の太さが均一でなく、自動機では編み立てできない。このため、中国の手横と棒針による手編みで製品化する。3~5ゲージの太番手は日本でも生産する。

インド独自の素材としてはこのほか、グジャラート州西部にある「カッチ」の手刺しゅう、「カーディー」の手紡ぎ・手織りの綿織物、「ラダック」のパシュミーナなど。

ソース:繊維news

by shosha-man | 2006-05-25 13:10 | 商社業界
2006年 05月 24日

インドへの道 商社の挑戦(7)

2006年8月30日  住友商事/スビンゴールドから製品まで
 
住友商事関西ブロックは綿花、綿糸などのビジネスでインドとは古くから深い関係を持つ。現在のビジネスは原料、素材から製品生産、雑貨輸入まで多岐にわたる。

同社の製品事業は、受託型のアパレルOEM(相手先ブランドによる生産)事業ではなく、優良小売りチェーンを直接顧客とし、自ら企画・デザイン機能を持つ“アパレルメーカー型”の展開を進める。「中国プラスワン」の生産リスク分散先として、この分野で急速にインド縫製が増えた。「中国生産を補完する意味でも重要、今後も強化を続ける」(土肥謙一関西ブロック長補佐繊維原料・産業資材部長)と説明する。もともと量販店向け紳士肌着の分野で、長年のインド生産の実績を持つだけに、現地での生産管理ノウハウは十分蓄積している。

原料、素材分野のビジネスでは、昨年8月から本格展開を始めたインド産の希少綿スビンによる綿糸「スビンゴールド」が好調に市場を広げている。スビン綿は超長綿の中で繊度が最も細く、シルクのような光沢と独特のヌメリ感、染色の際の発色のよさなど、多くの特徴を持つ。

若者向けファッション誌にスビンゴールドを使ったポロシャツやTシャツが取り上げられ、差別化のポイントとしてスビンゴールドにスポットが当てられるなど、一般消費者の間でも海島綿、ギザ45などと並ぶ高級綿として認知度が高まった。

土肥謙一ブロック長補佐は「この1年に販売した糸量から推定すれば、店頭に出ている商品を小売価格に換算すれば50億円程度の市場規模に成長した。まだこれから2~3倍の規模になる」と今後の手応えを口にする。現在は糸売りが中心だが、今後はスミテックスなどとの連携で、製品までの一貫対応を増やす。

スビンゴールドは国内市場ばかりでなく、欧米市場向けでも好評だ。同社と連携してテキスタイル、製品展開を図るエイガールズは、2月のプルミエール・ヴィジョンなど欧米の展示会に、スビンゴールド使いのテキスタイルを出展。欧州高級メゾンなどからの注目が集まった。

住商のインド関連事業ではこの1~2年、繊維インテリア用品や日用雑貨用品を扱い、全国の生活協同組合や一般通販のチャネルを持つ事業会社トータスを中心に、雑貨関係のビジネスが急速に拡大している。今後は製品ビジネスとも一体となったライフスタイル的な提案で一段と雑貨ビジネスが広がりそうだ。

ソース:繊維news

by shosha-man | 2006-05-24 13:09 | 商社業界
2006年 05月 23日

インドへの道 商社の挑戦(6)

2006年8月29日  丸紅/縫製拠点強化へミシン貸与

丸紅繊維部門のインド対応は、(1)綿素材を中心とした素材供給国(2)欧米市場向け製品生産での素材消費地(3)対日・対欧米OEM(相手先ブランドによる生産)ビジネスの縫製拠点、この3つの方向性がある。

現時点で同社のインドビジネスは日本、アセアンへ向けた綿糸、綿織物を中心とした素材供給が80%近くを占める。「東南アジアから西アジア地域の素材のコアはここにある」(足立哲執行役員繊維部門長代行)との観点から、今後も従来以上に対日、対アセアンへの素材供給を強化する。

近年GAPやマークス&スペンサーなど欧米のSPA(製造小売業)、小売りが、中国一極集中を回避する意味も含めてインドを縫製拠点とした生産を積極的に進めている。欧米向け製品生産への素材供給に関しては、この流れに同社の原料や素材をはめ込むことが目的で、この2~3年の強化ポイントに挙げる。

対日、対欧米市場をにらんだインド縫製拠点の強化は今期、最も力を入れる重要課題。欧州市場を中心とした世界的なインド品ブームに合わせて日本の国内マーケットでも、婦人服の高級ゾーンで綿素材を生かしたインドらしさと欧州テーストを組み合わせた製品が注目を集め、アパレルなどからの要望が強い。

同社では事業会社の丸紅ファッションリンクが主体となって、国内大手SPAや中堅アパレルなどからのインド生産への要望をまとめ、すでに現地有力工場に、ミシンを数百台規模で貸与するなど、着々と拠点整備を進めている。欧米市場向けのビジネスについては米国よりも欧州を重視し、2~3年後をめどに原料、テキスタイル販売で関係のあるスペイン、イタリア、ドイツ、英国など欧州市場の開拓を加速する。

また、徐々に巨大な姿を現し始めたインド国内消費市場に対しても、35年にわたるバルドマングループとの関係を基盤に、現地の有力なビジネスパートナー探しやブランドを絡めたビジネスの可否などの調査、研究を始めた。

同社は今月、インド訪問団を送り込むなど全社的にインドビジネスに力を入れる。日本人駐在員の増強を計画するなど、繊維部門も「中国の次はインド」(足立執行役員)の認識のもと、今後、積極的にインドビジネスを進める。

ソース:繊維news

by shosha-man | 2006-05-23 13:07 | 商社業界
2006年 05月 22日

インドへの道 商社の挑戦(5)

2006年8月25日  五十嵐貿易/ミセス向けでもアピール

五十嵐貿易のアパレルOEM(相手先ブランドによる生産)事業は年間17億円に上る。生産地は中国とタイが中心で、全体の70~80%を占める。残りは台湾やインドなどで、インドはこれまでヤング向け中心に年間2億円ほどだった。さらにミセス・キャリア向けでも07春夏物から、インド生産を本格化する。

7月には東京都内でミセス・キャリア向けに初の「インド展」を開催した。インド素材に加え、手刺しゅうなどインドの特徴であるハンドテクニックで差別化を図ることを重視。企画力を高めるためジュアンプロダクションサービスと連携して、中国縫製とは異なる魅力をアピールした。インド素材を国内縫製して小ロット対応するなど、国内外の生産拠点の組み合わせも重視している。
 
インド展は当初、30~40社の来場を見込んでいたが、約70数社から200人と、予想を大幅に上回る来場があった。このうち20件強の案件が進行中で、今月から来月にかけて10件前後の案件は具体化できると見込む。07春夏シーズンの売り上げ目標は2億円。スカートやブラウス向けを主力に、スパンコールや手刺しゅう、クロシェ(鈎針)などの人気が高かった。

インド縫製の成否は納期と品質管理がポイントになると見ている。発注先にインド縫製の長所と短所を十分に理解してもらうことを重視する。拙速を避け、少量でも成功事例を積み重ねていく方針だ。

欧米向け製品輸出の増加で、インドの品質レベルも向上している。インド企業の大半はまだ、小ロット・短納期で注文の多い日本への関心は低い。「優秀な現地企業をどれだけ押えられるかがカギを握る」と、五十嵐和夫社長は強調する。インドでの発注先は現在、デリーやジャイプール、ムンバイの企業5~6社が中心。今後さらに優秀なメーカーの確保に努める方針だ。

by shosha-man | 2006-05-22 13:05 | 商社業界
2006年 05月 21日

インドへの道 商社の挑戦(4)

2006年8月24日  伊藤忠商事/生産体制の強化・拡充進む

伊藤忠商事は今期、インドに向けて積極的な対応を見せている。日本の国内市場に向けたOEM(相手先ブランドによる生産)事業で、百貨店向けの婦人製品などを中心に扱うファッションアパレル部門ファッションアパレル第二部が、これまであまり取り扱わなかったインド生産で、縫製拠点の強化に乗り出した。「刺しゅうなど欧州テーストを含んだ中国生産とは違う商品を高級ゾーン向けで作る」と西川弘也ファッションアパレル第二部長は狙いを明かす。

テキスタイル・製品部門は中国、ベトナム、インドなどアジア縫製のオペレーションを組み込んだ素材から製品までの一貫ビジネスを欧米市場向けに展開する。中西悦朗常務執行役員テキスタイル・製品部門長は「インドは欧米向けサプライヤーとして大事な国。今、生産体制の強化、拡充に懸命に取り組んでいる」と力を込める。

同部門は北米市場向けメンズパンツ分野のOEMで1億ドルを超えるビジネスを続けるが、そのなかでインド縫製は生産の重要な役割を担う。2人の駐在員のもと、現地スタッフが中心となって専門チームを編成、素材調達から生産管理、納期調整、顧客とのコミュニケーションまで一貫して担当、きめ細かく要望に対応する。

インドまでは直行便で10時間、隣国中国と違い日本からスタッフが気軽に出張することはできず、日本からのオペレーションは難しい。それだけに現地スタッフのコミュニケーション能力が重要になる。中西常務執行役員は「インドのオフィスワーカーの水準は高く、優秀なスタッフが多いので助かっている」と説明する。同部門では対欧米OEMでアジア縫製のオペレーションを計画する際、すでに選択肢の3割程度はインド縫製が候補として挙がるという。

消費市場としてのインドを見た場合、同社はすでにシャツ事業で、プロミネント・アパレル香港を通じて、現地SPA(製造小売業)にドレスシャツを販売、高級ゾーンでのビジネスが徐々に拡大している。

伊藤忠は現地に紡績のパットスピン、織布のナヴニトラルと2つの合弁会社を持つ。今後は、これまでに築いた人脈を生かして、信頼できるパートナーの確保など川下分野にビジネスに有効なルートを築くかが課題になる。

ソース:繊維news

by shosha-man | 2006-05-21 13:04 | 商社業界
2006年 05月 20日

インドへの道 商社の挑戦(3)

2006年8月23日  巨大消費市場への手がかり

「日本の高級品が入りやすい下地は十分ある」――8月上旬にインドを訪れた伊藤忠商事テキスタイル・製品部門の中西悦郎常務執行役員テキスタイル・製品部門長は、小売価格160万円や80万円のオーダーメードスーツがショーウインドウにさりげなく飾られているのを見て実感したという。

BRICsの一角として急速な経済成長を続けるインドの最大の魅力を、今後の消費市場としての可能性に見る商社は多い。この3年間のGDP(国内生産)は8・5%、7・5%、8・4%と高い成長率を示し、一人当たりのGDPもこの5年間で467ドルから714ドルへと1・5倍に増えた。

インド商工省によれば消費力を有する中間層はすでに2億人を超え、1年間に1500万~2000万人のペースで増加している。11億人に迫る人口の54%が消費性向を持つ25歳以下の若者で、この層が今後、経済成長を支え、消費支出を伸ばしていくことを考えれば、インド市場は可能性のかたまりに見える。

現在多くの欧米ブランドが積極的にショッピングモールなどに出店し始めているが、消費市場に向けての日本商社の取り組みは、まだこれからの段階だ。

丸紅の足立哲執行役員繊維部門長代行は「消費市場に向けては、研究を始めたばかり。やはりブランドを絡めた形が近道」と分析する。英国のトラディショナルブランド「ダックス」を展開する三共生興は、インド市場へ進出する構想を持ち、活発な研究を続けているが、「具体的な動きまでは、まだ時間がかかる」(社長室)という。

伊藤忠はすでに事業会社のプロミネント・アパレル香港を通じて、現地SPA(製造小売業)にドレスシャツを販売している。小売価格が日本円で5000円クラスと高級品だが、徐々に大きなビジネスになりつつある。それでも「本格的に入っていくには現地のパートナーが不可欠」(中西常務執行役員)と指摘する。

多種多様な人種や民族、言語、宗教によって構成される複雑なインド社会の文化、商習慣を理解し、現地マーケットで円滑にビジネスを進めるには、「どんなパートナーと組むかが決定的に重要」(丸紅の足立執行役員)で、信頼できるパートナーと信頼関係を構築することが基盤になる。

ソース:繊維news

by shosha-man | 2006-05-20 13:01 | 商社業界
2006年 05月 19日

インドへの道 商社の挑戦(2)

対欧米生産拠点の可能性

伊藤忠商事テキスタイル・製品部門は、中国、ベトナム、インドなどアジア縫製のオペレーションを組み込んだ素材から製品までの一貫ビジネスで、北米市場向けにメンズパンツをOEM(相手先ブランドによる生産)生産し、1億ドルを超えるビジネスを続けている。「今、インドの縫製に、ものすごく力を入れて、一所懸命に取り組んでいる」と中西悦郎常務執行役員テキスタイル・製品部門長は、今期の海外展開で、インドの生産拠点強化が最も重要なテーマのひとつだと説明する。

インドは今、欧州、米国市場向けの生産拠点として、世界の繊維業界で急速にその地位を固めている。インドからの繊維品の輸出は毎年、着実に伸びて、昨年度(05年4月~06年3月)は、前年比18%増の152億599万ドルで総輸出の15%を占める。

特に近年はパリの高級メゾンなどがインドをテーマに取り上げるなど世界的にインド品ブームが起きていることもあり、アパレル製品は同28%増の84億428万ドルと大幅に伸びた。米国商務省の統計でもインドから米国への繊維品輸出は、昨年1年間(1月~12月)で同27%増の46億1700万ドルと増加し、中国、メキシコに続く第3位供給国になった。

もともとメンズ分野でインド縫製品は欧米向け輸出の実績は持っていた。2005年のクオータフリーによるアパレル製品輸出の急拡大と設備投資の好循環で、縫製技術も急速に向上し、現在ではスポーツ分野や婦人の高級ゾーンにも販路を広げている。
 
まず日本市場向け縫製拠点の拡充に力を入れる丸紅も「2~3年後には欧州向けを狙いたい」(足立哲執行役員部門長代行)と、これまでに原料、テキスタイルビジネスなどで取引のあるスペインやイタリア、ドイツ、英国の顧客に製品OEMビジネスを展開する構想を持つ。
 
インドでのアパレル製品生産は、対日よりも欧米市場に向けた生産拠点として見た方が今後、大きなビジネスになる可能性を秘めている。伊藤忠の中西常務執行役員は、「インドの縫製拠点を強化して、欧米市場向けにアジア縫製を確実にコーディネートできれば、日本の商社は
アジア生産でリーダーシップを取ることも可能」と今後を展望する。

ソース:繊維news 2006年8月22日

by shosha-man | 2006-05-19 21:54 | 商社業界